Essential Wool

CINOHのコレクションにおいて、ウールは毎シーズン欠かすことのできない素材の一つです。服の構造を支え、シルエットを形作る重要な要素でもあります。素材の質がそのまま服の印象につながるため、原料の選定から紡績、織り、仕上げまで、工程全体を意識しながら素材を選び続けています。

ウールは冬の素材という印象を持たれることも多いですが、高品質な梳毛ウールは通気性や吸湿性、温度調整機能にも優れています。蒸れにくくドライな肌触りを保ちながら、身体の動きに合わせて自然なドレープを生み出す。春夏の装いにも適した素材として、CINOHでは毎シーズンウール素材を取り入れています。

春夏シーズンでは、軽さ・通気性・落ち感を重視したウール素材を採用しています。無地の素材には、Super140’s原料を使用した強撚糸による高密度ツイルを採用しています。原料の良さからくるなめらかな肌触りが特徴で、軽量でありながら自然な落ち感があり、シワになりにくくシルエットをきれいに保ちます。

チェック素材にはSuper130のTOP糸を使用しています。TOP染めの糸は色に奥行きを生み、柄の中に自然な陰影を与えます。無地のSuper140糸とTOP糸のSuper130はいずれも、毎シーズン継続して使用している定番糸です。安定した品質と風合いを保ちながら、織りや仕上げのバランスをシーズン毎に調整し、そのシーズンのコレクションにふさわしい表情へと整えています。

CINOHでは、素材の質感から生まれる存在感を大切にしながら、生地を作ったり選んだりしています。服としての佇まいを形作るために、精密なパターンと素材の質を組み合わせる。その積み重ねが、着た人の姿勢や所作をサポートするような一着へとつながっていきます。

実際に袖を通すと、その軽さや落ち感が自然に体に馴染んでいきます。

と、素材や構造について多くを書きましたが、私たちがこのウールを使い続けている理由はシンプルです。
着心地が良く、着たときに服として成立する素材だからです。